「心が挫けそうになった日に」(著:五木寛之)を読みました。

以前、読みかけのままでいたこの本なのですが、気になっていたため最後まで読み進めました。最初にこのタイトルを見た時には、「松などの固い木は雪が積もるとバキッと折れてしまう。しかし柳はある程度雪が積もると、その身をたわませて雪を落とす。なので折れない」と昔書かれていたことを思い出しました。

この著書は、文学部の学生さんたちと五木寛之さんのQ&Aというかたちをとられているのですが、五木さんがきつい質問してもいいよ、と言った後に学生さんが女性の登場人物のことを聴いていて面白かったです。五木さんのエッセイはそこそこ読んでいたのですが、小説はあまり読んでおらず、ただ二冊ほど読んだ中では「乾燥していない」という印象がありました。情緒が音符の線のようにずっと流れているのです。

もし自信を無くして挫けそうになったら、いいことだけ思い出せ

というアンパンマンの曲がありますが、五木さんも過去にあったあたたかな記憶を思いだすことで、なぁに生きていていいじゃないか、という気持ちを取り戻しているそうです。あたたかいお湯がじわーっと広がっていく、という言葉と感覚はとてもよく共感できました。過去、田舎の冬道を同行者に運転してもらっていった時の、あの二人組の言い合いが目に浮かぶようでした。

これまでエッセイばかりを読んでいたため、今度は小説を読んでみようと思います。やはり五木さんの本は、ただ暗くて嫌なだけではないし、悲しくてつらいだけではない。

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