残響―解

沈んでゆく残響は
軌跡に綻びを残していく

その綻びからは古い目が覗き
視界に入る造形を取り込んでは
目の反対側から形を生み出そうとする

綻びと残響は沈んでいく
重力の均衡点から外れて
時の流れを遡行していこうとする

綻びと残響は消えながら残していく
しかし ただなか
まにまに光のゆらぎが現れては
残響を無に還し 綻びをほどいてゆく

時の螺旋軸を超えて現れた光のゆらぎは
何も残さずにその吐息を終えると
何事も知られなかったかのように
古い風と共に消えていった

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